純愛中毒
ADDICTED
(2002年 韓国 114分)
2005年5月21日から5月27日まで上映 ■監督 パク・ヨンフン
■脚本 ピョン・ウォンミ/ソン・ミノ
■脚色 クァク・ジェヨン(『猟奇的な彼女』 『ラブストーリー』監督・脚本)

■出演 イ・ビョンホン/イ・ミヨン/イ・オル/パク・ソニョン

★本編はカラーです
(C)2002 KM Culture,All rights reserved.

あなたは、「愛する人が乗り移った別人」を、愛することができますか?

pic両親を早くに亡くしたためか、かたい絆で結ばれ寄り添うように生きてきた兄弟、ホジン(イ・オル)とテジン(イ・ビョンホン)。その二人とひとつ屋根の下で暮らす、兄ホジンの妻ウンス(イ・ミヨン)。三人は田園地帯の一軒家で仲良く平穏な日々を送っていた。あの事故が起こるまでは…。

弟テジンはカーレーサーとして活躍中。そして兄のホジンは家具アーティストである。しかしある日テジンがレース中に他のレースカーと衝突事故を起こしてしまう。その頃、テジンのレースを見に行こうと、レース会場へ急ぐホジンを乗せたタクシーも、トラックと衝突事故を起こしてしまうのだ。同時刻に事故を起こし、二人とも意識が戻らないまま、一年という月日が流れてしまう。そして、目が覚めたのは弟テジン。だがテジンの身体には、ホジンの魂が宿っていた。「僕はホジンだ」と主張するテジンと、本当にそんなことがあるものか、と信じきれないでいたウンスだったのだが・・・。

pic沸騰しそうな恋心を抱えて苦悩するテジンを演じたのは、ドラマ『美しき日々』でおなじみのイ・ビョンホン。彼は、兄の魂が乗り移った弟の役を完璧に演じきるためにホジン役のイ・オルに協力を求め、カセットに吹き込んだホジンの台詞を繰り返し聴いていたという。そして、レースシーンを代役ナシでこなすためB級ライセンス資格に挑戦した。こうした役作りのために努力を惜しまない姿勢が、映画によりいっそうの深みを与えているのは間違いないだろう。

この映画では、それぞれの立場から見た、いろいろな愛の形を見ることになる。「愛ってなに?」という難しい問題を、観終わったあとに人と語り合いたくなるような、そんな作品だ。『純愛中毒』という邦題の絶妙さにも感心させられてしまう。

(cotd)


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誰にでも秘密がある
EVERYBODY HAS SECRETS
(2004年 韓国 101分)
pic 2005年5月21日から5月27日まで上映 ■監督 チャン・ヒョンス
■脚本 キム・ヨンチャン

■出演 イ・ビョンホン(『JSA』)/チェ・ジウ(『冬のソナタ』)/チュ・サンミ/キム・ヒョジン/チョン・ジェヒョン/キム・ヘゴン/チョン・ボソク

(C)2004 Taewon Entertainment All Rights Reserved

魅力的な外見・優しい・男らしい・気がきく・教養高い・お金持ち・洗練された物腰・ちょっと危険で刺激的──それらを全部兼ね備えた人なんて、盲目になってる恋の中(=気のせい)か映画の中にしか存在しません。これはもちろん映画。フィクションだからこそ作り得た、これでもかってほどあらゆる女性の理想を体現化した男性を、イ・ビョンホンが演じます。

pic結婚8年目で倦怠期の人妻、長女。恋愛経験ゼロの本の虫、次女。自由恋愛大歓迎、大学生でジャズヴォーカリストの三女。きっかけは三女が二枚目実業家スヒョン(イ・ビョンホン)に一目惚れしたこと。猛アタックを繰り返して見事つきあうことになったが、家族に紹介したところ、スヒョンの魅力は長女・次女をも捕えてしまい…。

ベタなシチュエーションとくさいせりふが満載のエロチック・コメディ。このちょっとB級なテイストだからこそ、主演の魅力が引き立つのです。細かいことは考えず、イ・ビョンホンと3人の女優たちの魅力を楽しみましょう。原作は『About Adam』という演劇のためのシナリオ。2000年にもケイト・ハドソン、スチュアート・タウンゼントを起用し、イギリスで映画化されています。

picキラースマイルが炸裂するイ・ビョンホンは、これまでのシリアスな役どころとは180度異なる、軽めのプレイボーイ。大胆だったり、ナイーヴだったり、相手の女性ごとに様々な顔を演じわけ、さらにはロマンチックなラブシーンも大サービス。ビョンホンファンは間違いなくいい夢が見られるでしょう。

女優陣の中でも特筆すべきはチェ・ジウ演じる次女。恋愛もセックスも、知りたいことは全て本で調べ、机上論は完璧、でも実際の恋愛経験はゼロというお堅い大学院生。「恋は雷のように、そして泥棒のようにやってくる」なんて台詞を何度も繰り返す、妄想だけが発達した27歳・処女という、イタい女を見事に演じきってます。目覚めてしまったあとのはじっけぷりが素晴らしい。韓国版とはエンディングが違う日本公開版での上映です。

(mana)



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