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★上映中 12/10(土) ・ 12/11(日) 上映時間
チャイナ・ゲイト   11:55 17:25
裸のキッス 13:45 19:15
ショック集団 10:00 15:30 21:00

終映22:45

12/12(月)〜12/16(金) 上映時間
チャイナ・ゲイト 10:40 16:10
裸のキッス 12:30 18:00
ショック集団 14:15 19:45

終映21:30

★三本立て上映です。通常料金で三本続けてご覧いただけます。
★週の途中で上映時間が変わります。スケジュールにご注意ください。

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★三本立て上映です。通常料金で三本続けてご覧いただけます。
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サミュエル・フラー

1912年8月12日、アメリカ・マサチューセッツ州生まれ。11歳の頃に父が亡くなり、一家はニューヨーク市に移住。家計を助けるために新聞の売り子をしていたことがきっかけで新聞社で働きはじめ、17歳で事件記者となる。同時にパルプ小説家としても活動、映画の脚本を書き始めた。

フラー自身も従軍した第二次大戦後、49年に『地獄への挑戦』で監督デビュー。代表作に『鬼軍曹ザック』『東京暗黒街・竹の家』『ショック集団』『最前線物語』『ホワイト・ドッグ』などがある。パルプ小説的物語に、強烈な暴力描写・登場人物の心理探究・社会的不正に対する抗議を織り込んだ独特の低予算娯楽作品を数多く手がけている。

批評的に注目されるようになったのは1960年代後半以降のこと。『気狂いピエロ』(ジャン=リュック・ゴダール)、『ラストムービー』(デニス・ホッパー)、『アメリカの友人』(ヴィム・ヴェンダース)、『1941』(スティーヴン・スピルバーグ)など、俳優としての仕事も多いが、出演作はいずれもフラーを師と仰ぐ欧米の監督たちの作品である。

1997年10月30日、ロサンジェルスで死去。享年85歳。

filmography

※特に表記の無い作品は「監督/脚本」または「監督/製作/脚本」

・地獄への挑戦(49)
・ショックプルーフ(49)<未>脚本
・鬼軍曹ザック(51)
・アリゾナのバロン(50)<未>
・肉弾戦車隊(51)原作
・折れた銃剣(51)<未>
・パーク・ロウ(52)<未>
・拾った女(53)
・地獄と高潮(54)
・コマンド(54)脚本
・東京暗黒街・竹の家(55)
・赤い矢(57)
・チャイナ・ゲイト(57)
・四十挺の拳銃(57)<未>
・クリムゾン・キモノ(59)<未>
・戦火の傷跡(59)<未>
・殺人地帯U・S・A(61)
・陽動作戦(62)
・ショック集団(63)
・裸のキッス(64)
・気狂いピエロ(65)出演
・謀略都市(67)脚本
・殺人者はライフルを持っている!(68)脚本
・ザ・シャーク(69)<未>
・ラストムービー(71)出演
・死の追跡(73)原案
・ベートーヴェン通りの死んだ鳩(73)<未>
・クランスマン(74)脚本
・1941(79)出演
・最前線物語(80)
・ことの次第(81)出演
・ホワイト・ドッグ(81)
・ハメット(82)出演
・他人の血(84)<未>出演
・ハリー奪還(86)原案
・ヘルシンキ・ナポリ/オールナイトロング(87)出演
・新・死霊伝説(87)<未>出演
・フォース・オブ・ラブ(88)<未>出演
・父の恋人(89)出演
・ストリート・オブ・ノー・リターン(89)
・デンジャーヒート/地獄の最前線(89)
・ラヴィ・ド・ボエーム(92)出演
・ゴーレム、さまよえる魂(92)出演
・ジベッリーナ、メロディの変質(92)<未>出演
・ゴーレム、石化した庭(93)<未>出演
・サムバディ・トゥ・ラブ(94)出演
・エンド・オブ・バイオレンス(97)出演

ニコラス・レイや大島渚、山本晋也など幸か不幸か顔が作品より有名になってしまった映画監督が世界中には何人か存在しますが、その筆頭はサミュエル・フラーだと思います。驚くなかれ、彼はゴダール、ヴェンダース、スピルバーグ、デニス・ホッパー、アモス・ギタイ、シャブロル、カウリスマキ、ラリー・コーエンといった名だたる巨匠たちの作品に特別出演、ないしは堂々と主演を張っているのです。こんなに巨匠たちの映画にひっぱりだこの理由は、彼が素晴らしく味のあるイイ顔のオヤジだから、だけではもちろんありません。何よりもインディペンデントを貫いたその創作姿勢が後進の映画作家に強い影響を与え、尊敬の対象になっているからです。

今回上映するのは人種差別を炙り出す異色の戦争映画『チャイナ・ゲイト』、事件記者時代に身近に接していた娼婦たちの記憶から生まれたフラー流の激烈な女性映画『裸のキッス』、そして狂気と正気の境界が揺らぐ問題作『ショック集団』の三本です。

フラーの作品は強烈で、時に毒々しく見えるかもしれません。しかし「サミュエル・フラー自伝 わたしはいかに書き、闘い、映画をつくってきたか」を読めばわかるように、彼は何よりもアメリカの理想とする自由や平等を愛していました。事件記者として社会の闇を目撃し、最前線の兵士として酸鼻極まる地獄を経験してきたからこそ、彼は絵空事ではない現実の歪みに果敢に目を向けたのです。また、ハリウッド映画における有色人種や女性の役割を開拓したのも彼の功績です。ハリウッドシステムの中で孤軍奮闘した彼の努力は、ヌーヴェルバーグ勢にとどまらず、後世の映画のあり方に多大な影響を与えているのです。

とはいえ、本人も「ディレクターズ・ディレクター」(必ずしも一般受けしないが、業界内では崇拝されている監督)を自認していたように、彼自身が神格化され過ぎたきらいがあり、作品自体があまり観られない状態が続いていたと思います。真の民主主義を問いかける彼の作品は、いまだからこそ私たちを揺り動かす力強さに溢れています。まとめて観られるこの機会をお見逃しなく!

(ルー)

チャイナ・ゲイト
CHINA GATE
pic (1957年 アメリカ 97分 ブルーレイ シネスコ)
2016年12月10日-12月16日上映
開映時間
【12/10-12/11】11:55 / 17:25
【12/12-12/16】10:40 / 16:10

■監督・製作・脚本 サミュエル・フラー
■撮影 ジョセフ・バイロック
■音楽 ヴィクター・ヤング

■出演 ジーン・バリー/アンジー・ディッキンソン/ナット・キング・コール/ポール・デュボフ/リー・ヴァン・クリーフ

■リバイバル上映時オフィシャルサイト http://www.fuller2016.com/
■関連書籍「サミュエル・フラー自伝 わたしはいかに書き、闘い、映画をつくってきたか」(6000円)販売あり※劇場特別価格・限定5部入荷

©1957 MELANGE PICTURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

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pic 1954年、フランス占領下のインドシナ。フランス軍とベトナム共産軍との戦闘は、膠着状態のまま8年目を迎えていた。“チャイナ・ゲイト”と呼ばれる、インドシナと中国との国境にある共産軍司令部を奇襲し武器庫を爆破すべく、フランス軍は先鋭揃いの外国人部隊を組織する。

アメリカ人の軍曹ブリックをリーダーに様々な人種の、様々な過去を持つ男達が集められ、かつてブリックの恋人だった欧亜混血の女でいまは共産軍相手にコニャックを密売している“ラッキー・レッグス”の道案内で、ゲリラの潜むジャングルに向けて進軍が開始された…。

picフラーはジャンルを問わずアジアを舞台にした作品を数多く手がけており、本作もその一本である。“ラッキー・レッグス(幸運の脚)”の愛称で呼ばれるリーア役を演じるのは、『リオ・ブラボー』のアンジー・ディッキンソン。

白人と有色人種(この場合は混血)の恋愛描写は、異人種間ロマンスの成就を積極的に描いたフラー作品の系譜に属する。偏狭な白人兵ブリックと対照されるのが、人間的暖かみに溢れた黒人兵ゴールディである。自らの分身めいたこの役にスター歌手ナット・キング・コールを起用した点にも、人種的偏見を自作で打ち破ろうとする作家の意思を感じさせる。

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裸のキッス
THE NAKED KISS
pic (1964年 アメリカ 91分 ブルーレイ ビスタ)
2016年12月10日-12月16日上映
開映時間
【12/10-12/11】13:45 / 19:15
【12/12-12/16】12:30 / 18:00

■監督・製作・脚本 サミュエル・フラー
■撮影 スタンリー・コルテス
■音楽 ポール・ダンラップ

■出演 コンスタンス・タワーズ/アンソニー・アイスリー/マイケル・ダンテ/ヴァージニア・グレイ/パッツィ・ケリー

■リバイバル時オフィシャルサイト http://www.fuller2016.com/
■関連書籍「サミュエル・フラー自伝 わたしはいかに書き、闘い、映画をつくってきたか」(6000円)販売あり※劇場特別価格・限定5部入荷

©1964 F&F PRODUCTIONS,INC. ALL RIGHTS RESERVED.

官能的で不吉な予感――
スモールタウンに渦巻く偽善を描き出した異色作!

pic横暴なヒモに反撃して大都会を逃げ出した売春婦のケリーが、グラントヴィルという名の小さな町にやって来る。ケリーは早速地元の警察署長を相手に“商売”をするが、そのとき署長は彼女に町を出ていくように言う。しかしケリーはその警告に耳を貸さず、これまでの生き方を捨てて町の病院で肢体不自由児の世話をする看護師助手として働き始める。

やがて彼女は、署長の親友で町の名士であるグラントと知り合い、恋に落ちる。だが夢のような交際期間を経ていよいよ結婚となったとき、ケリーはグラントの抱える恐るべき秘密を知ることになるのだった…。

pic 冒頭、コンスタンス・タワーズ演じる主人公ケリーが自らを搾取してきたヒモを叩きのめすアクションの強烈ぶりは、最初の一撃で観客の急所をとらえて離さない、フラー映画ならではの“つかみ”が最大限の効果を発揮した場面だと言えよう。この元売春婦が一見平穏な田舎町に潜む不誠実・悪意・偽善・不寛容・憎悪と孤独に闘う姿を描き出した本作においては、『拾った女』(53)や『チャイナ・ゲイト』(57)、あるいは『四十挺の拳銃』(57)に登場した、偏狭な男性社会の中で奮闘する気丈なヒロイン像が最も純化されたかたちで差し出されている。

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ショック集団
SHOCK CORRIDOR
pic (1963年 アメリカ 101分 ブルーレイ ビスタ)
2016年12月10日-12月16日上映
開映時間
【12/10-12/11】
10:00 / 15:30 / 21:00
【12/12-12/16】14:15 / 19:45

■監督・製作・脚本 サミュエル・フラー
■撮影 スタンリー・コルテス
■美術 ユージーン・ルーリー
■音楽 ポール・ダンラップ

■出演 ピーター・ブレック/コンスタンス・タワーズ/ジーン・エヴァンス

■リバイバル上映時オフィシャルサイト http://www.fuller2016.com/
■関連書籍「サミュエル・フラー自伝 わたしはいかに書き、闘い、映画をつくってきたか」(6000円)販売あり※劇場特別価格・限定5部入荷

©1963 F&F PRODUCTIONS,INC. ALL RIGHTS RESERVED

精神病院に潜入取材した
新聞記者をむしばむ狂気の数々…
ゴダールが1965年度のベストの1本に選んだ神話的傑作

pic 新聞記者ジョニー・バレットは、精神病院で起こった殺人事件を解明することで、手っ取り早くピューリツァー賞を受賞しようと野心を燃やしている。彼は嫌がる恋人キャシーに無理矢理妹のふりをさせ、近親相姦的欲望を抱く性倒錯者を装って院内に潜入し、殺人を目撃した三人の患者に接近して下手人の正体を暴こうとする。

その三人とは、共産主義者に洗脳された朝鮮戦争帰還兵、南部の大学で人種差別待遇を受けた黒人青年、原爆開発に寄与した天才科学者である。しかし周囲に感化されたジョニーは、やがてキャシーのことを本当に自分の妹だと思い込み始め…。

本作の主要舞台と呼べる病院内の長く無限に続いていくかに思われる廊下は、低予算の厳しい制約下、ジャン・ルノワールとの名コンビで知られる美術監督ユージーン・ルーリーが偽の遠近法を活用するなど独特の創意を発揮して作り上げたセットである。ルーリーのセットを少ない光源を用いて見事な白黒画面に収めたのは、『偉大なるアンバーソン家の人々』(42)や『狩人の夜』(55)の名撮影監督スタンリー・コルテス。

誇大な野心に潜む狂気が病院内の患者や電気ショック療法のおかげで増幅されたジョニーは、ついにこの不気味な廊下で発狂する。廊下の時空が激しく歪んで彼の譫妄状態とシンクロするその瞬間の視聴覚表現は、まさしく衝撃的としか言いようがない。

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