マリオ・プーゾの原作を映画化した、フランシス・F・コッポラ監督による一大叙事詩。
名だたる名優達の競演、ゴードン・ウィリスのコントラストの効いた撮影、ニーノ・ロータの音楽・・・。
この作品についての解説は、様々なところで語り尽くされ、最早必要ないかも知れない。
しかし、これだけは言わなければいけない。「コイツはスゴイ」と。

ただのギャング映画じゃない。
そう、これは「家族」のお話。

マフィアの一族の孤独、悲哀、苦しみを見事に描ききったコッポラの演出手腕には、ただ感服するのみ。

今回はこの「ゴッドファーザー」サーガ3部作を一挙上映。
目をつぶる暇もありゃしない。一分一秒、常に「必見」である。

「ゴッドファーザー」=映画界における永遠のドン?異議なし!

ゴッド・ファーザー デジタル・リマスター版

THE GODFATHER
(1972年 アメリカ 175分)
2006年12月30日から2007年1月5日まで上映
■監督・脚本 フランシス・フォード・コッポラ
■原作・脚本 マリオ・プーゾ
■音楽 ニーノ・ロータ
■出演 マーロン・ブランド/アル・パチーノ/ジェームズ・カーン/ロバート・デュヴァル

ドン・ヴィト・コルレオーネ。彼を頂点とするコルレオーネ・ファミリー。彼らの繋がり、その身に降りかかる危機、悲しみ、別れ、そして世代交代が、激しい愛憎をもって描かれる。はたして“ドン”とはいかなる存在なのか?マフィアとはどのような組織なのか?それまでタブー視されていた世界を見事にフィルムに焼き付け、高い評価を得たシリーズ第1作。映画史に残る数々の名シーンに彩られた、長き抗争の幕開け。

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ゴッド・ファーザー PART2

THE GODFATHER: PARTU
(1974年 アメリカ 200分)
2006年12月30日から2007年1月5日まで上映
■監督・脚本・製作 フランシス・フォード・コッポラ
■原作・脚本 マリオ・プーゾ
■音楽 ニーノ・ロータ/カーマイン・コッポラ
■出演 アル・パチーノ/ロバート・デュバル/ロバート・デ・ニーロ/ジョン・カザール

前作の高評価を受けて製作された第2作。ここでは、PARTTのラストで華麗なる転身を遂げたマイケル・コルレオーネの苦悩と、父ヴィトが如何にしてゴッドファーザーになっていったかが交錯する形で描かれる。周囲にゴッドファーザーとして認められることによって、愛する家族との距離が広がっていってしまうジレンマ。しかし感慨に浸っている間にも、他の組織との抗争が激化していく。一作目に劣らぬ評価を得、興行的にも大ヒットを記録した。

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ゴッド・ファーザー PART3

THE GODFATHER: PARTV
(1990年 アメリカ 162分)
2006年12月30日から2007年1月5日まで上映
■監督・脚本・製作 フランシス・フォード・コッポラ
■脚本 マリオ・プーゾ
■音楽 ニーノ・ロータ/カーマイン・コッポラ
■出演 アル・パチーノ/ダイアン・キートン/アンディ・ガルシア/ソフィア・コッポラ

PARTUから更に16年。晩年を迎えたマイケル。彼が半生を賭したファミリーとは一体何だったのか?それまでの残虐さ、非道さがなりを潜め、彼の心の内にある寂しさがクローズアップされる最終章。
PARTT、Uという偉大な作品のあとということもあり、本作の評価は分かれるところだが、オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」とシンクロしながら展開されるラストは必見。

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(text: オサム)