ショーシャンクの空に
THE SHAWSHANK REDEMPTION
(1994年 アメリカ 143分)
2004年6月26日から7月2日まで上映 ■監督・脚本 フランク・ダラボン
■原作 スティーヴン・キング
■出演 ティム・ロビンス/モーガン・フリーマン/ウィリアム・サドラー/ボブ・ガントン/ジェームズ・ホイットモア/クランシー・ブラウン/ギル・ベローズ

■1994年アカデミー賞作品・脚色・編集・主演男優(モーガン・フリーマン)ほか計7部門ノミネート

(C)松竹

若き銀行副頭取のアンディー(ティム・ロビンス)は妻とその愛人の殺害容疑で逮捕され、無実にも関わらず終身刑となり、ショーシャンク刑務所に収監された。

刑務所内で彼は口数も少なく、他の受刑者を避けていたが、ロックハンマーを依頼したのをきっかけに‘調達屋’のレッド(モーガン・フリーマン演)と友情を築いていく。

時は流れ、アンディーは前職の腕前を買われて刑務所長や看守たちの財産運用を手助けしていた。

そんなある日、アンディーの妻殺しの真相を知る男が入所してきた。20年目にして無罪証明のチャンスがやってきたが、所長の陰謀により彼の訴えは脆くも握りつぶされてしまう。

しかし決して希望を捨てることのなかったアンディは、誰もが予想さえしなかった奇跡を起こす。

これは、そんなアンディーの姿を、心からの友人であるレッドの語りで綴られていく感動の物語である。

原作はスティーブン・キングの短編『刑務所のリタ・ヘイワース』。この短い物語をよくここまでイマジネーション豊かにふくらましたもんだと感心してしまうはずだ。

(カツオ)


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未来は今
THE HUDSUCKER PROXY
(1994年 アメリカ 111分)
pic 2004年6月26日から7月2日まで上映 ■監督・脚本 ジョエル・コーエン
■製作・脚本 イーサン・コーエン
■脚本 サム・ライミ

■出演 ティム・ロビンス/ポール・ニューマン/ジェニファー・フェイソン・リー/チャールズ・ダーニング/ジム・トゥルー/ジョン・マホーニー/ブルース・キャンベル/スティーヴ・ブシェミ/ピーター・ギャラガー

■1994年カンヌ国際映画祭パルムドールノミネート/LA批評家協会賞美術賞受賞

(C)アスミックエース

1950年代のニューヨーク。ハッドサッカー社の社長が44階(中2階をいれると45階)の窓から飛び降り自殺をした。株が売りに出され、会社自体が乗っ取られることを案じた腹黒重役マスバーガー(ポール・ニューマン)は、郵便係のでくのぼうの青年バーンズ(ティム・ロビンス)を社長に据え、株価の操作を図ろうとするが…。

picカンヌ映画祭パルムドール受賞作『バートン・フィンク』など、一作ごとに独自の世界を築き上げているコーエン兄弟の初メジャー作品。公開中の最新作『レディ・キラーズ』も50年代のコメディ映画『マダムと泥棒』のリメイク作だが、本作もフランク・キャプラの名作『素晴らしき哉、人生!』をはじめとし、プレストン・スタージェスやビリー・ワイルダー、ハワード・ホークスなどを彷彿とさせる仕上がりのスクリューボールコメディである。

picしかしただのファンタジーには終わらず、随所に毒っ気が満ち、どこか悪夢的ともいえる独特テイストはコーエン兄弟ならでは。主要な役どころはもちろんのこと、自殺した社長や会社役員、バーの客一人一人とっても粒ぞろい。

いちいち大掛かりで芸術的センスにあふれるセットや、おなじみとなった「転がる」イメージの小道具の芝居(『ミラーズ・クロッシング』の帽子、『ビッグ・リボウスキ』の枯草&ボール、『バーバー』のタイヤのホイール、など。本作では新聞紙とフラフープ!)、オープニングの美しい雪の映像など、見所はすごく多く、細かいところに目を向ければいくらでも楽しめる一作。

pic撮影・音楽・美術・衣装など、スタッフにはコーエン作品の常連が結集。コーエン兄弟と親友のサム・ライミが脚本に参加、B班監督も担当している。

(mana)



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