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細田守

1967年9月19日、富山県生まれ。
1991年東映動画(現・東映アニメーション)に入社。アニメーターとして活躍したのち、演出に転向。

TVシリーズ『ゲゲゲの鬼太郎(第4作)』(1997)/TVシリーズ『ひみつのアッコちゃん(第3作)』(1998)/TVシリーズ『おジャ魔女どれみドッカーン!』(2002)/TVシリーズ『明日のナージャ』(2003)などの演出に参加。

また、劇場作品では『デジモンアドベンチャー』(1999)/『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』(2000)/『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』(2005)を監督。

2003年、ルイ・ヴィトンのイメージ映像『SUPERFLAT MONOGRAM』を監督したのち、六本木ヒルズのランドソング『The Land Song-music for Artelligent City』(音楽・坂本龍一)のためのアニメーション映像を監督。

2005年、東映アニメーションを離れ、フリーに。2006年、劇場版『時をかける少女』公開、数多くの賞を受賞。
2009年、劇場版『サマーウォーズ』公開。東京アニメアワードでは『時をかける少女』を超える7部門を受賞、大成功を収めた。今や世界中から最も注目される天才アニメーション監督のひとりである。

今週はスペシャル上映!天才アニメーション監督・細田守の「サマーウォーズ」&「時をかける少女」をお届けいたします。

21世紀の幕開けから早10年。
今や携帯電話やパソコンは「一家に1台」の時代から「一人に1台」、さらには「一人に2、3台」の時代へと突入している。家族とのコミュニケーションツールとして、メールやネットも当たり前になってきた。もし今 携帯電話やパソコンを奪われたら、果たしてどれだけの人が生活に支障をきたすのだろうか。つい最近、些細な不注意からパソコンにコーヒーをこぼしてしまい、青ざめるという経験をした。しかしそれも、パソコンが生活の一部になっていたからこそであり、現代生活からデジタルを切り離すことは確実に難しくなってきている。

「ネットがかりそめのコミュニケーションで、家族がホンモノだと言いたいわけではない。対比させてどちらが良い悪いというのではなく、どちらも一緒にあって価値のあるもの。」と監督は言う。社会が進歩するに伴って、人間もそれに順応するよう少しずつ進化している。だからこそ、その中で生まれる本質的な「つながり」を精一杯大事にすることが重要なんだと改めて思った。ダイナミックかつ繊細につくりこまれた『サマーウォーズ』は、細田守の集大成と言ってもいいほど完成度の高い作品になっている。

そして、彼の名を一躍有名にしたのが、不朽の名作『時をかける少女』だ。今から45年前に雑誌の連載として始まったその作品は、小説・映画・ドラマ・コミックなどに変化を遂げ、今でも私たちに新鮮な感覚を与え続けてくれている。ちなみに、私の初“時かけ”は内田有紀が演じたテレビドラマ作品なのだが、その世界観に一瞬でハマってしまった記憶がある。それがアニメになると知ったら、観ないわけにはいかない!

新たな“時かけ”は、映画やドラマとは違う「現代に生きる17歳の女子高生」がまぶしく描かれており、監督がこだわったオリジナルの結末は、なんとも言えない切なさに満ち溢れていた。胸をぎゅうっと締めつけられながら、ふと、夏の匂いや 夕方の色が恋しくなってしまった。

そんな見応えたっぷりの2本立てを・・・今回は2週に渡って上映しちゃいます!
タイムリープしなくとも、1作品40回くらい観るチャンスがありますよ〜。
ゴールデンウィークはぜひとも早稲田松竹でお会いしましょう。

(ぐり)


時をかける少女
(2006年 日本 100分 ビスタ/SRD) 2010年4月24日から5月7日まで上映 ■監督 細田守
■アニメーション制作 マッドハウス  
■原作  筒井康隆 『時をかける少女』
■脚本 奥寺佐渡子
■キャラクターデザイン 貞本義行

■声の出演 仲里依紗/石田卓也/板倉光隆/原沙知絵/谷村美月/垣内彩未/関戸優希

■第6回東京アニメアワード
・アニメーションオブザイヤー
・監督賞
・原作賞
・脚本賞
・美術賞
・キャラクターデザイン賞

日本アカデミー賞アニメーション作品賞最優秀賞/文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門・大賞/毎日映画コンクール アニメーション映画賞/ほか多数

■オフィシャルサイト http://www.kadokawa.co.jp/tokikake/

君のいる未来へ、走っていこう。

pic高校2年生の紺野真琴は、故障した自転車で遭遇した踏切事故をきっかけに、時間を跳躍する能力を得る。叔母の芳山和子にその能力のことを相談すると、それは「タイムリープ」といい、年頃の女の子にはよくあることだという。記憶の確かな過去に飛べる能力。半信半疑の真琴だが、ひとたびその力の使い方を覚えると、それをなんの躊躇も無く、日常の些細な不満や欲望の解消 に費やす。まさに世界は私のもの!

バラ色の日々と思われたが、クラスメートの男子生徒、間宮千昭や津田功介との関係に変化が。一番の親友だったはずなのに…千昭から思わぬ告白を受けた真琴は狼狽のあまり、その告白をタイムリープで、強引に無かったことにしてしまう。

picやりなおされた「過去」。告白が無かったことになった「現在」。ところがその千昭に、同級生の友梨が告白。まんざらでもなさそうな千昭。さっきまで真琴に告白していたのに!と面白くない真琴。その上、功介にあこがれる下級生、果穂の相談まで受けてしまう。

いつまでも3人の友達関係が続けばいいと考えていた真琴の望みは、タイムリープでかえってややこしく、厄介な状況に。叔母の和子は「つきあっちゃえばいいのに」と、のんきなアドバイス。真琴は果穂の恋を成就させるために、タイムリープで東奔西走するのだが…。

アニメになった『時をかける少女』は

pic1965年の原作発表以来、幾度となく実写映像化されてきた「時をかける少女」(著:筒井康隆)が、初めてアニメーション映画になった。本作の主人公は、紺野真琴17才。2006年を生きる東京の女子高校生だ。原作の主人公・芳山和子は、真琴の叔母として登場し話題を呼んだ。

これまでになく、アクティヴで前向きな「時をかける少女」となった本作。主人公、紺野真琴が初夏の町並みを、文字通り駆け抜けていく爽快な青春映画に仕上がった。わずか13本のフィルムからスタートした本作は、世界中の人々に愛される作品として数多くの賞を受賞。国内で40週に渡って上映されるロングヒットとなった。


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サマーウォーズ
(2009年 日本 114分 ビスタ/SRD) 2010年4月24日から5月7日まで上映 ■監督 細田守
■アニメーション制作 マッドハウス
■脚本 奥寺佐渡子
■キャラクターデザイン 貞本義行
■OZキャラクターデザイン 岡崎能士/岡崎みな/浜田勝

■声の出演 神木隆之介/桜庭ななみ/富司純子/谷村美月/斎藤歩

■第9回東京アニメアワード
 ・アニメーションオブザイヤー
 ・国内劇場映画部門優秀作品賞
 ・監督賞
 ・原作賞
 ・脚本賞
 ・美術賞
 ・キャラクターデザイン賞

文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞/シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門(Gertie Award)最優秀長編作品賞/ほか多数

■オフィシャルサイト http://s-wars.jp/

これは新しい戦争――

高校2年の夏休み、天才的な数学力を持ちながらもあと一歩のところで数学オリンピックの代表の座を逃した小磯健二は、友人と共に仮想世界“OZ”の中でメンテナンスのバイトをしながら過ごしていた。そんな時、憧れの先輩、夏希にアルバイトを頼まれる。二人が辿りついた先は、長野にある彼女の田舎。そこにいたのは総勢27人の大家族。夏希の曾祖母・栄は、室町時代から続く戦国一家・陣内(じんのうち)家の当主であり、一族を束ねる大黒柱だ。栄の誕生日を祝うために集った、個性豊かな「ご親戚」の面々。そこで健二は突然、夏希から「フィアンセのフリをして」と頼まれてしまう。

pic栄のためにと強引に頼み込まれ、数日間の滞在をすることになった健二。賑やかな親戚の面々に気圧されながら、必死に「フィアンセ」の大役を果たそうと奮闘するのだった。そしてその夜、彼の携帯に謎の数字が連なったメールが届く。数学が得意な健二はその解読に夢中になるのだが…翌朝、世界は大きく一変していた。一夜にして“OZ”の世界が大混乱に陥り、その犯人として自分の顔が報道されていたのだ。「私たち一家でカタをつけるよ!」…栄の号令のもと、健二と夏希、そして陣内家の面々が、一致団結して世界の危機に立ち向かう!

『時をかける少女』から『サマーウォーズ』へ…

pic2006年夏、単館公開からスタートした『時をかける少女』は、口コミでロングランヒットとなり、国内外の映画賞を多数受賞。多くの人に愛される作品となった。あれから3年、『時をかける少女』を手がけ一躍注目を浴びたアニメーション監督・細田守が、満を持して送り出す最新作が『サマーウォーズ』。キャラクターデザイン・貞本義行、脚本・奥寺佐渡子など『時をかける少女』のスタッフが再結集したこの作品は、ふとした事から片田舎の大家族に仲間入りした少年が、突如世界を襲った危機に対して戦いを挑む物語である。 第9回東京アニメアワードでは、『時をかける少女』の6部門を超える7部門での受賞を果たした。


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